石座のデータ作成時の注意です。
ジュエリー向けのCADでなくてもダイヤのサンプルデータなどがネット上にあり 比較的デザインしやすくなりました。
注意点が2点あります。
赤い矢印のところですが、 石座と爪がしっかりとくっついています。
通常爪は 青い爪の様に丸い棒でデザインします。 ただ インクジェット式造形装置ですと赤い3角形のようなパーツを足し 補強しないと爪がきちんと造形されません。
(3Dプリンターの種類によって 丸い棒の爪でも大丈夫の場合もあります。)
緑の矢印のこところですが、爪が非常に長く感じませんか? 青い爪はちょっと倒せば石留できそうな感じに見えませんか。
でも 緑の矢印の長さ 1.5mmしかないんです。
青い爪は 0.5mmしか長さがないんです。
日常の生活で1mm無いものなんてほとんどないですよね。(笑)
このダイヤは3mmの大きさ 爪の太さは0.5mmです。
ジュエリーのデザインの注意点は ものすごく小さいものを大画面で見てしまうという点なんです。
ちょっと倒せば石留できそうな青い爪の長さで爪を立てしまったら石留はできません。
ダイヤが1ピースなら 4本爪として4か所修正すれば良いですが、全周に石が留まるフルエタニティータイプで例えば石が25ピース留まったとしたら 25ピース×4本爪=100
100箇所の爪を修正しなければなりません。
気の遠くなる話ですね~。
また 3mmのダイヤは0.1ctというサイズで ラージメレーと呼ばれます。 このサイズが10個集まると1カラットになるのです。
ですので通常メレダイヤと呼ばれるサイズは1.5mmとか1.3mmとか 本当に小さい。
それでも石をしっかり留めるというものなので 爪の太さは0.5mmはないと機能しなくなります。
もし ダイヤを石留したいというご希望があったなら 3Dデザインする前に お問い合わせいただいてもいいですよ。
「○○ミリのダイヤを3ピース4本の爪で留める指輪を作りたい」と言っていただければそれに合わせてアドバイスをいたします。
今後このTipsを充実させていきますが、まだ情報がたまる前なので遠慮なくご質問くださいね。
デジタルジュエリー®秘密基地 佐藤善久でした。
プロフィール

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株式会社ビジュー・サトウ 代表取締役 佐藤善久
デジタルジュエリー®協会を設立
1996年から3D-CADと3Dプリンターを使いジュエリーを作っています。
執筆記事
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